【スマホ】「料金値下げ」なぜ今騒がれているのか?

モバイル市場は技術革新が速く、技術も高度で複雑な用語も次々と生まれる。本企画ではそれらの用語や市場背景から、最旬のスマホなどについて“ただしく”解説していく。

M-ON! Pressの記事から引用

モバイル市場は技術革新が速く、技術も高度で複雑な用語も次々と生まれる。本企画ではそれらの用語や市場背景から、最旬のスマホなどについて“ただしく”解説していく。

3つの論点が浮き彫りになった料金値下げの議論

安倍晋三総理大臣の命を受け、総務省が携帯電話の値下げを検討。有識者が集められたタスクフォースが開かれ、12月16日には、結論に近い形の中間取りまとめが発表された。今後は、これがガイドラインに落とし込まれることになる。

「料金値下げ」が大きくフィーチャーされた形で報道が先行していたため、単純な形で毎月の支払いが安くなると期待している読者もいるだろう。月々8000円程度だったスマホの料金が、自動的に6000円程度になれば……そんな期待は残念ながら実現しない。

タスクフォースで焦点となっていたのは、大きく分けると3つだ。1つ目が料金の公平性や多様性、2つ目が販売奨励金や割引の抑制、3つ目がいわゆる格安SIMと呼ばれるMVNOの推進にある。

1つ目の料金は、単純な値下げではなく、今の損をしている人を救済しようというもの。現状では、大手キャリア3社とも、データ通信が最低2GBからで、主 に低利用量のユーザーに向けた料金プランを用意するのはワイモバイルなど一部にとどまる。これを是正しようというのが、タスクフォースでの議論だ。総務大 臣の高市早苗氏が自ら「1GBプランを新設してはどうか」と提案していることもあり、各社とも低容量プランを作る方向で検討を開始した。

2つ目の割引の抑制とは、端末に対する過剰な値引きを減らし、公平を目指すもの。現状を見ると、たとえば発売されたばかりのiPhoneが、「実質0円」 になっていることがある。しかも、番号ポータビリティを利用したユーザーの方が、割引は大きくなる傾向がある。逆に言えば、機種変更の方が実質価格は高く なりがちだ。また、同程度の機能を持つAndroidも、実質価格はiPhoneより高めに設定されるケースが多い。割引の抑制には、こうしたところから 生じる不公平感を是正する狙いがある。

3つ目のMVNOの促進は、従来からの路線を継続したもの。総務省では、MVNOの回線数を2016年に1500万と設定しており、ここに向け、さらなる 機能のオープン化を大手キャリアに求めていく構えだ。具体的に、タスクフォースで挙がっていたのが、「HSS/HLR」の開放だ。HSS/HLRとは、 ユーザーの端末の位置情報を管理するサーバーのこと。どの端末が、どの基地局と通信すればいいのかをリアルタイムに登録するもので、携帯電話が電波をつか んで通信するための根幹とも言えるシステムだ。

ユーザーにとってはデメリットになるおそれも

このような議論が交わされている総務省のタスクフォースだが、実際にはどこまでユーザーのメリットになるのか、不透明な点も多い。たとえば、もし1GBプ ランが登場しても、恩恵を受けるのはスマホのライトユーザーだけだ。選択肢が増えること自体は歓迎できるが、それだけ料金プランの複雑性が増すということ でもある。平均的なデータ使用量が3GBを超えようとしている中、1GBプランを作ってもどれだけの人が加入するかも見えてこない。

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割引額の抑制も、一部の人の目には、「端末の値上げ」に写るかもしれない。実質価格が高くなるからだ。本来なら、端末への割引を抑制した分が毎月の料金に 反映されるはずだが、そこまで踏み込んで、国がキャリアに命令することは難しい。電波を割り当てられているとはいえ、キャリアも民間企業。実効性が担保で きなければ、値下げどころか値上げになってしまう可能性すらある。

3つ目に至っては、前々から総務省が進めようとしていたこと。なぜ今になって改めて議論するのか、目的が見えてこない。また、HSS/HLRを開放したからと言って、すぐに料金が下がるものでもない。

そもそも、このタスクフォースは総理大臣の“鶴の一声”で、10月から始まったもの。まだ、約3カ月しか経っていないため、少々結論を急ぎすぎている印象を受ける。内容に矛盾も多く、ユーザーにデメリットになるおそれもありそうだ。

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まとめ

私の弟は2台のスマートフォンを使って、両方の月額料金の合計を2千円以内に抑えています。それは片方の端末をMVNOにしてデータ通信(ネットですね。ブラウザーやSNS)専用とし、もう1台は通話専用として使うことで料金を抑えることに成功しています。

もちろん端末自体は一括購入するので初期投資は高いですが、それも中古などの格安機種を探すことで低く抑えているようです。

大手3キャリアから購入するというか契約する場合は、初期投資は要らない代わりに、2年もしくは3年縛りで月額料金には端末価格の分割代金が転嫁されるので、それなりの料金になってしまいます。

私はY!Mobileで機種をAQUOSにして本体価格を安く抑えて、データ通信を1GBにして自宅のフレッツ光をソフトバンクの契約に変えることで月額料金を4千円程度に抑えていますが、さすがに弟の2千円以下には及びませんね。もちろん初期投資はゼロです。

これでも通話は10分以内ならどこでも無料というか定額なので、データ通信をWiFiでやるように心がければ特に不自由はありません。

頭の体操には良いテーマではありますね。

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ではでは、きらやん
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